◇S・ライト級10R
○土屋 修平(角海老宝石)vsスティービー・オンゲン・フェルディナンダス(インドネシア)×
【判定10R3-0(97-94、98-94×2)】
試合は2Rから動き出す。サウスポースタイルとリーチの長さに戸惑いを感じる土屋は序盤、左ジャブを見切ることができない。パンチは見えているが、かわせない。そして、フェルディナンダスの左フックが土屋の左目上捉え流血・ドクターチェックという事態になる。さらに3R、不意のバッティングによりカットした箇所を広げることに。
しかし、ここからが成長した土屋だった。5R以降は距離感にも慣れ、フェルディナンダスの左を見切りはじめる。ボディから上へ見事に打ち分け、左ボティから上へのワンツーと繋げるお手本のようなボクシングスタイル。
ボディでフェルディナンダスの足を完全に封じた土屋は、KOという場面まで追い詰めるも、相手はPABAチャンピオン。クリンチで上手く逃げられ、倒し切るまでには及ばず、そのまま最終ラウンドを迎える。
土屋は最終10Rに左ボディから、右へ。そしてコーナーへ追いつめての上へ下への怒涛の連打。
最後まで倒すことはできなかったが、大差の判定勝ちを得る。KOこそ逃したものの、連勝記録を14と伸ばした。S・ライト級で最終ラウンドまで戦った経験は必ず次に繋がると確信する。
土屋は、不安材料だったディフェンス面と、体力面を完全に克服した。確実に成長を続ける土屋はこの結果で、ランカーとして確実にステップを重ねる。日本の頂点、そして世界が徐々に見えはじめた。