◇ライト級8R

○土屋 修平(角海老宝石)vsヘリ・アンドリヤント(インドネシア)×
【判定8R3-0(79-73、79-72×2)】

初回、土屋は左ジャブで距離を測りながら、ジワジワとプレスをかけたが、強打を警戒したアンドリヤントは常に射程圏外に位置取り、土屋にパンチを出させるタイミングを与えない。2Rもアンドリヤントは打ち終わりだけを狙う専守防衛スタイルを徹底。カウンターパンチャーである土屋のリズムを崩しにかかる。

3R、遠い距離から左で探りを入れて、瞬時に距離を詰めた土屋は、続け様に右ストレートを炸裂。アンドリヤントを背中からキャンバスに叩き落としたが、逃げ足の速いアンドリヤントを捕まえることができず、反対に4Rには、距離を詰めて放った左フック、右アッパーのコンビが、アンドリヤントのガードの堅さと柔軟性の前に不発に終わった直後、ノーガードとなった顔面に右ストレートを打ち抜かれ、一瞬ヒザが大きく揺れるピンチにも直面した。5Rにも打ち終わりに左フックを狙い打たれ、6R終盤にもアンドリヤントの右を食らってマウスピースを吐き出してしまった土屋は確実にポイントを積み重ねたものの、アンドヤントの間によって狂わされた微妙な歯車のズレを修正し切れず、攻略の糸口を見出せずに試合は最終局面を迎えた。

KO勝利に執念を燃やす土屋は8R、一縷の望みにかけ、攻撃を仕掛けて行ったが、アンドリヤントも懸命のクリンチワークでピンチを凌ぎ、土屋に初の試合終了後のゴングを聞かせた。

デビューからのKO記録は12で途切れたものの、無傷の連勝を伸ばした土屋は、リング中央でKOを披露できなかったことを詫びていたが、課題は残ったにせよ、決して悲観する内容でもなかったはず。ディフェンシブなやりづらい相手とフルラウンド戦った経験は必ず今後生きてくるに違いない。記録のしがらみがなくなった次戦では本来の姿を取り戻してくれるだろう。アンドリヤントは32戦15勝(9KO)15敗2分。

 

記事提供:角海老宝石ボクシングジム

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